[ネタバレなし]
自分のことを好きになれなくて
その隙間を何かで埋めているすべての人たちへ
映画版「リバーズ・エッジ」を観た。
漫画家・岡崎京子氏の原作「リバーズ・エッジ」を行定勲監督が映画化。
「ストロベリーショートケイクス」も「きょうのできごと a day on the planet」も、大好きなので観ない理由はない。
高校生の群像劇。
幼いということは、無知で、あさはかで、独善的だ。まぁ、大人になっても同じかな。
10代の彼らを見つめることで、どんな人でも自分自身を客観的に観ることができるだろう。人が傷つくことは、とても普遍的だ。
それはそうと、二階堂ふみさんの凄みが凄すぎて凄かった。「凄い」を重ねたくなるほどに。
傷つき傷つけ合うストーリーとはまた別として、細かいディティールは観ていてとても楽しかった。
一人か友達と観るのがオススメ。
この映画のために書き下ろされた小沢健二氏の曲「アルペジオ」の歌詞も凄い。合わせて是非。(岡崎京子・小沢健二・CUTiE世代じゃなくても楽しめる映画でした。10~20代に是非オススメしたい)
以前感想を書いた「くるり / その線は水平線」のプロモーション動画にも出ているSUMIREさん(父・浅野忠信、母・CHARA)も出演していた。なんつうか凄いぴったりのキャスティングだよ。
原作の漫画も読んだら感想を付け加えておこうと思う。
[追記:2018年2月26日↓]
原作のコミックを買って読んだ。
岡崎先生の絵のタッチがかわいいので、ストーリーやテーマとのギャップがあって、とても良い。
「重い」ことを「軽く」感じさせたり、「重い」ことを「重く」感じさせたり。表現できる人は本当にすごい。
あらためて行定監督が原作を大切に映画としてきちんと描いたんだなと痛感した。(映画は人間が演じる実写なので「かわいい絵」じゃないから、ずっとリアルで重い。)
90年代前半に描かれていた物語が、25年後に原作にぴったりのキャストで生み出されたことは奇跡に近いのかもしれない。
この作品を当時読んでいた世代にもし子供がいたとしたら、自分の思い出としても、大人の目線としても、彼らを見つめること(自分を見つめること)ができる。
だから25年後に生まれたのかもしれない。
あとがきの変わりに書かれていた詩がとても良かった。
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